韓国中高年の年間所得 平均値は352万円、中央値は229万円

投稿者: | 2021年12月21日

韓国の中高年層(40~60代)の60%は、年間所得が3000万ウォン(約300万円)に満たないことが分かった。

●NEWS1

韓国統計庁が21日に発表した「2020年中高年層行政統計結果」によると昨年(2020年)40~64歳の中高年層のうち所得がある個人の平均所得は3692万ウォンで前年(3555万ウォン)比3.8%増加した。

所得のある中高年を一列に並べた時、中央に当たる所得の中央値は2400万ウォンで前年(2288万ウォン)より4.9%増えた。

全体的には所得が増えたものの、依然として低所得に止まっている人たちが多かった。

昨年の中高年の59.1%は平均所得が3000万ウォン未満と調査された。 1000万~3000万ウォンが全体32%で最も多く、1000万ウォン未満も27.1%に達した。

3000万~5000万ウォンが16.6%、5000万~7000万ウォンが9.4%、7000万~1億ウォンが8.9%、1億ウォン以上は6.1%だった。

年齢別に見ると、40代前半が3912万ウォン、40代後半(4044万ウォン)、50代前半(4026万ウォン)、50代後半(3597万ウォン)、60代前半(2553万ウォン)の順だった。

住宅を所有する中高年は計866万7000人で43.1%で、昨年(42.6%)対比0.6%上昇した。 住宅を保有していない人は1141万9000人で、56.9%だった。

住宅を所有している人の平均所得は4618万ウォン、住宅を所有していない人は2894万ウォンで、有住宅者の所得が1.6倍多かった。

住宅所有者の住宅資産価格を見てみると、6000万~1億5000万ウォンの割合が30.2%で最も多く、1億5000万~3億ウォンが26.9%でその次だった。 ただ、両区間共に前年比3%ほど割合が下がったが、その一方、3億~6億ウォンが19.3%(3.6%↑)、6億ウォン超過が9.6%(3.0%↑)と、割合が高まった。 全体的に不動産価格が上昇した影響と分析される。

金融圏への融資残高を保有している中高年人口の割合は56.5%と、前年比0.2%上昇した。 そのうち、「1000万~3000万ウォン」が20.8%と最も多く、「1億~2億ウォン」が17.8%とその後を次いだ。

住宅を所有している人の場合、融資がより多かった。 昨年、住宅所有者の融資残高の中央値は9840万ウォンと、住宅を持っていない人(2780万ウォン)の3.5倍も多かった。

昨年11月基準の中高年人口は2008万6000人で、1年前より10万7000人(0.7%)増加しており、全体人口の40.1%で比重は0.1%上昇した。

中高年就業者は昨年10月基準で1304万1000人で、全体中高年の64.9%の割合を示した。 中高年就業者は40代序盤が70.8%で最も多く、60代序盤が51.1%で最も低かった。

1年前の未就業状態から昨年就業者となった中高年は142万5000人で、この1年間に創業した中高年は28万8000人だった。

中高年人口の75.3%は公的年金または退職年金に加入しており、男性加入の割合が82.1%、女性が68.6%だった。 年齢別では、50代後半の加入割合が80.3%で最も高いことが分かった。

厳しい現実を見せつけられた思いだ。平均所得3692万ウォンを、本日1221のレート(100ウォンが9.5358円)で換算すると、352万円。しかし、平均だと、ごく一部の大変な高所得者が数字をかなり押し上げるので、中央値をチェックすべき。それで、統計庁は中央値も出しているのだが、これが2400万ウォン。ということは、同じレートで228.94円だ。つまり、230万円に満たないのだ。

昨年(2020年)、韓国で命を絶った自営業者は944人。●毎日経済
コロナが長期化し、経営難と生活苦はさらに増している。毎日経済は、今年(2021年)は命を絶つ自営業者がもっと増えるのではないか心配だし、こう記している。

仏紙ル·モンド(2021年10月17日)、ネットフリックスのドラマ「イカゲーム」を取り上げ、「リストラで解雇され、自営業に跳びこんだが、結局成功できなかった主人公の姿は数十万人の韓国人のようだ」と書いた。危険な状態にある韓国の自営業者の現実をよく見ている。

韓国の就業者のうち自営業者の割合は、08年のグローバル金融危機(いわゆるリーマンショック)時は25%を上回っていたが、コロナ事態を経て、最近は20%を下回った。 1982年に関連統計を取り始めて以来初めてのことで、ここ1年間で、自営業者は2万6000人が減ったのだ。 「イカゲーム」のように無限の競争をしてこそ生き残る厳しい構造になっている。 そんな中、政府が自営業者らに対し、一方的な犠牲や譲歩を強要する防疫政策をとり、自営業者の苦痛はさらに増している。

ただでさえ経営が難しいのに、コロナによる自粛や制限が、自営業者を苦しめているのは日本も同じだが、それでも韓国よりは国からの支援もあって、まだマシだろう。そんな中、昨年、創業した、つまり自営業を始めた中高年が28万8000人にもなるという。恐ろしいことだ…。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。