「日本の奴隷」という本が出る 著者は「後続書も出して、歴史闘争を続ける」と息巻いているのだが… 

投稿者: | 2021年12月8日

なんとも嫌な気分にさせられる本が、韓国で、また出版される。

その名も「日本の奴隷」(パク・テシク著 ワールドヘリテージ刊  488頁  1万8000ウォン)。

著者のパク・テシクという人は歴史家ではなく、弁護士だという。

副題には「韓国人が必ず知らなければならない歴史の真実」とあり、帯には「豊臣秀吉からマッカーサーまでの400年 日本の正体を明かした悲劇の大叙事詩! 唐行きさん、慰安婦と強制徴用、そしてパターン死の行進に見る人類の悲しい歴史」と記されている。毎日経済は、「日帝慰安婦·強制徴用のルーツ…。中世から続いた人権侵害の歴史」というタイトルで、この本をこのように紹介した。●毎日経済

韓国の歴史には、思い出したくない暗い過去が多い。 日本軍慰安婦と強制徴用問題も代表的な例だ。 暴き出したくない暗黒史だが、類似した不幸を防ぐには、記憶して備えなければならない。

法務法人ワールドのパク·テソク代表弁護士は、暗い歴史を直視し、その繰り返しを防ぐことに力と知恵を結集しようと力説する。 そのために新刊「日本の奴隷」は1945年4月、ドイツ·ナチス収容所で生き残ったユダヤ人がホロコースト記念館で使っているスローガン「ネバーアゲイン!」を叫ぶ。二度とそのようなことがないようにしようということだ。

日本では、戦勝者が戦利品の一部として男女を拉致する「人取」が頻繁に行われていた。捕らえてきた隣国の民を奴隷にしたり、多額の金を受け取って返すやり方だった。 日本の海賊である倭寇が朝鮮人と中国人を捕まえて自国の地主に売り渡したのもこのような慣行から始まった。

16世紀中盤、大航海時代に入ってポルトガル商人たちが銀を求めて自国に出入りすると、日本の地方領主たちは彼らから武器と火薬を買い、周辺国の男女を奴隷にした。

長崎の奴隷市場で多くの朝鮮人捕虜たちはポルトガルの商人たちを通じて安値で欧州などに売られた。 壬辰倭乱(文禄·慶長の役)が奴隷戦争と呼ばれた理由だ。

豊臣秀吉と徳川家康が全国を統一して中央集権体制を確立すると、日本は外国侵略から統治権を守るために鎖国政策を取った。 唯一例外だった国がオランダだ。 日本はオランダ商人に「オランダゆきさん」または「唐行きさん」と呼ばれた売春女性たちを提供した。

このような「唐行きさん」制度は、19世紀に入って明治維新以後、日本人の海外往来が頻繁になると、若い女性を海外に送り、外国軍人や商人を相手に売春行為を提供する形態に変化することになる。

19世紀後半に近代化と産業化に成功した日本は、西洋よりも厳しい帝国主義政策を取るが、その最大の犠牲者は最も近い国の朝鮮だった。 太平洋戦争を機に、自国の軍人が中国や東南アジア、南太平洋地域に参戦するようになり、慰安婦制度をつくり、朝鮮植民地の女性を強制的に連行し、戦場性奴隷とした。

著者は巨視的に見ると、慰安婦と強制徴用制度は中世時代の日本の戦争慣習である「引取」と「乱取(物品略奪)」、倭国の朝鮮人·中国人拉致、壬辰倭乱当時の朝鮮人連行、ヨーロッパ商人と軍人を相手にした「唐行きさん制度」などとつながっていると言う。 そして、「悲しい過去をそのまま見過ごさずに記憶しなければならず、このような記憶が国粋主義や排他主義、嫌悪主義に発展しないようにしなければならない」と強調する。

しかし現実は甘くない。 慰安婦と強制徴用問題は単純な人権のレベルを超え、韓国と日本の国家レベルの懸案となったが、両国政府と国民の間には問題の本質をめぐって依然として大きな理解の隔たりが存在するからだ。

著者は、このような問題を解決するのに小さな力になろうと、今回の本を出版した。さらに、後続書を出して、歴史闘争を続けるとはっきり言う。

「私たちが明らかにするべきです。 わが民族のアイデンティティを確保することでもあり、このようなことが二度と繰り返されないようにすることが、我々の義務でもあります。 韓国と日本は永遠に共に生きていかなければならない重要な隣国です。 歴史的にも、ほとんどが互いに助け合いながらともに発展してきました。 両国が互いに心を開いて理解をすれば、解決されないことはありません

読んでいて、本当に、げんなりする。

確かに豊臣秀吉の時代には、戦いに勝った側の兵士が人や物を掠奪したことはあった。乱妨取り(らんぼうどり)という言葉もある。しかし、これは、その時代、日本に限ったことではなく、どこの国でも横行していたこと。倭寇は朝鮮や中国に被害を与えたが、逆に日本がそちらから被害を受けたこともあった。朝鮮人らだけが日本にいじめられて奴隷にされたわけでもない。

その後、帝国主義、大戦争の時代を経て、人類は、現在の状態まで進んできたのである。もちろん「人権侵害」は今も、世界の所々で猖獗を極めている。しかし、日本はもう相当にそのような弊害を克服している。

慰安婦は公娼制のあった時代の合法的な商行為であって、性奴隷ではなく、「強制徴用」などというのも、そのほとんどは応募であり、わずかに徴用があったのみ。そして、徴用は徴兵とともに、どこの国でも戦時にはあたり前のことだった。

日韓間の「大きな理解の隔たり」は、韓国側の多く(一部、正しい理解をしている人々もいる)が事実に目を塞いで、自分に都合のいい被害者ポジションに執着しているだけのことだ。

そうでありながら、「このような記憶」(嘘)が、「国粋主義や排他主義、嫌悪主義に発展しないようにしなければならない」と強調、って…。どの口が言うのか? この矛盾に気づかない愚鈍さ、矛盾に気づきながらも、平然とこう宣うのであれば、その図々しさ、本当に嫌になる。

こんな本が「良書」として評価される韓国の全体的なレベルの低さ。「反日」は終わらない。暗澹たる気分だ。


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