GSOMIA延長をめぐり、米中の板挟みで頭を抱える文在寅

投稿者: | 2019年11月9日

最近、中国のホームショッピング番組で、韓国の商品だけを紹介する特別放送をしたことが、韓国で話題になっている。

●聯合ニュースTV 2019.11.06.午後9:10
サードのタブーをなくすか…中国、ホームショッピングで韓国商品の特別展

サムスンの高画質TVや冷蔵庫から、ゆず茶、海苔のような食品まで、上海の通販チャンネル、東方ショッピングが3時間にわたって韓国商品の特別販売放送をした。

いわゆる「サード報復」がまだ観光、文化など、様々な産業分野で影響力を及ぼしている中、「異例のこと」であり、李克強首相がサムスン電子の半導体工場を訪問したことも合わせ、「外交関係者の間では、アメリカと対立する中国が最大限、多くの味方を確保するために、一時、関係の悪化した国と積極的な関係改善に乗り出しているという分析もある」と、聯合ニュースTVは報じた。

中国は、理由もなく、こんなことはしない。韓国が今、直面している米韓間の懸案をにらんでのことだ。

日本ではあまり報道されていないようないようなのだが、韓国が今回「GSOMIAの延長をしない」とした最大の理由は中国への配慮である。
※GSOMIA( General Security of Military Information Agreement 軍事情報に関する包括的保全協定)

GSOMIAは、2年前、2017年10月末に韓国が中国と合意した三不政策を破るものなのだ。

ちなみに、三不政策とは、この3つ。
1.サードの追加配備はしない。
2.アメリカのミサイル防衛(MD)体制に加わらない。
3.韓米日安保協力を三カ国軍事同盟に発展させない。
※サード(THAAD  Terminal High Altitude Area Defense missile 終末高高度防衛ミサイル 米陸軍が開発した弾道弾迎撃ミサイルシステム)

GSOMIAは特に3つめの「韓米日安保協力を三カ国軍事同盟に発展させない」というものに反する。それで、中国はGSOMIAを延長しないよう、韓国に強く要求している。今月22日のGSOMIA満了を前に、今、韓国は中国と熾烈な協議をしているはずだ。

現時点(2019年11月9日)での韓国の立場は、「日本の輸出規制措置が撤回されるという前提の下でわれわれが再考できるという基本的な立場に変わりはない」(8日、康京和外交部長官)というもの。
●聯合ニュース

「日本の輸出管理規制措置(実態は「規制」ではなく「適正化」または「強化」だが)の撤回」に執拗にこだわるのは、なぜか?

私は、ホワイト国だった以前のように、高純度のフッ化水素など、軍事転用も可能な物資をほぼノーチェックで出すように戻してもらえば、以前のようにそれらを中国や北朝鮮に横流しできる、そうなれば、中国や北朝鮮にそれを成果として示すことができ、それと引き換えなら、GSOMIA延長を中国や北朝鮮に納得してもらえるだろう、という韓国なりの目算があるからだと思う。

しかし、今回の日本の韓国への輸出管理をめぐる措置は、韓国がそういう横流しをできなくするために、日米でよく協議して決めたのであるから、日本が「輸出管理規制措置の撤回」などするわけがない。

アメリカは次々に要人を送りこんで、GSOMIAを延長するよう文在寅政権を圧迫している。中国も、飴と鞭をちらつかせながら、文在寅政権のようすをじっと見ている。

文在寅は、この厳しい板挟みの状態の中、頭を抱えているのだ。


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