チョ・グクが14日、突然、法相辞任を辞任した。
その理由。
文在寅大統領が「チョ・グクでは、もう持たない。このままではみんな死んでしまう」と判断し、ついにチョ・グクを切った、ということ。
ジャーナリストの鄭奎載さんによると、文大統領の判断の決め手になったのは、11日(金)にリアルメータが発表した世論調査の結果。
ここで初めて政党支持率で、野党・韓国党が34.7%、与党・民主党が33.0と、与党が野党に逆転された。そして、大統領の支持率も40.4%まで低下し、前回の大統領選挙時の得票率41.08%を下回った。
リアルメータは現政権寄りの世論調査機関なのだが、そこがこういう数字を出した。
これに大きなショックを受けた文大統領は急きょ、チョ・グクを切ることにした。
当初から練られたシナリオがあり、法相就任から1カ月が過ぎたところで、いったんチョ・グクを辞任させ、来年4月の総選挙に出馬させ、そこで当選することで禊とし、次の大統領候補として大統領選挙へ、のような計画に従って進められている、というような見方もあるが、これは、うがち過ぎ。
それは、当日の青瓦台のドタバタぶりに表れている。
もともと、チョ・グクは14日(月)は、検察改革案を午後2時に発表する予定だった。しかし、文大統領がチョ・グクを辞任させることにしたので、この発表時間を午前11時に変更した。
チョ・グクは、検察改革案を発表することで最後の花道をつくってもらい、午後2時には自らの辞任を表明したのだった。
この日程変更に伴い、午後2時に予定されていた首席秘書官会議も午後3時にずらされた。
前もって、しっかり準備された計画に沿ってのことなら、こういうことにはならない。
しかし、チョ・グクを切ったところで、当面はしのげたとしても、次は確実に文在寅本人が、あの「怒れる民」の標的にされる。
文大統領は、かつて自分が朴槿恵を乗せた「破滅へのベルトコンベアー」に、自分が乗ってしまったかっこうだ。
任期は2022年5月10日まで、あと2年半もある!
チョ・グクの辞任は、ボクシングでたとえると、強烈なパンチを受けてダウンしたみたいなもの。文大統領は、7Rぐらいで倒れてしまった。
なんとか起き上がったが、12R終了までは、まだまだ長い。
文在寅は、今、レフリーのカウントを聞きながら、なんとかファイティングポーズを取ろうとしているところだ。