生方発言「めぐみさんはもう生きていない」が、あぶり出した韓国的思考方法

立憲民主党の生方幸男議員（74）の発言をめぐり、いかにも韓国らしい分析記事が出た。

生方議員は9月23日、松戸市で開かれた国政報告会で「横田（めぐみ）さんが生きているとは誰も思っていない」「拉致被害者は今現在はいないというふうに捉えられる。政治家はみんなそう思っている」などと発言した。これに対し、国民から非難の声が続出、拉致被害者家族会と支援者らで結成された「救う会」は10月11日に抗議声明を出し、生方議員は同日、発言を撤回し、謝罪した。

これについて、韓国の左派系のネット新聞、OhmyNewsは「本音を言って苦境に立たされた」とし、「日本がこの問題（北朝鮮による日本人拉致）に高い意味を付与する」理由を説明した。

●OhmyNews 2021. 10. 13
「日本の禁忌にふれてしまい… 国会議員が理不尽な反省文」

日本がこの問題に高い意味を付与するのは、被害者やその家族の人権問題でもあるが、多くは政治的動機でもあるという点は否定できない。 この問題は、経済力と軍事力に比べて政治的地位の低い日本の国際的立場を上げるうえでも役立つ事案だ。

日本は慰安婦·強制徴用および歴史教科書問題などにより、東アジア内で「問題のある国家」として扱われている。 これは、国際連合安全保障理事会常任理事国に進出するにも障害になっている。 そのような日本が、域内国家を相手に道徳的優位に立つ機会を与える材料が2つある。 一つは中国の膨張で、もう一つは拉致問題だ。

日本は「中国脅威論」を名分に米国、日本、オーストラリアとともにクワッドという4カ国協議体を構成し、自衛隊の海外軍事活動を増やしている。 また、拉致問題を取り上げ、北朝鮮を批判することで、自国の道徳的地位を高めようとしている。 自民党内の主導権が保守本流（一般保守派）から極右派に移った21世紀に入って、安倍晋三や菅義偉のような極右派が拉致問題に集中する理由の一つもそこにある。

こうした状況で「拉致被害者は亡くなった」という声が大きくなれば、自民党政権が苦境に立たされるしかない。 北朝鮮は被害者が死んだり、日本に帰国したり、遺骨が送還されたりしたため、「この問題はすでに解決済み」という態度を堅持している。 日本はこのような言葉がうそだと主張している。 そのため被害者が亡くなったという結論が下されれば、北朝鮮がこれまで真実を話したということになり、日本は虚偽攻撃をしたということになる。

そんな理由からも、横田めぐみたちは死んだかもしれないと口にするのは日本社会ではタブーだ。 これを知らないはずがない衆議院議員が公の場で「横田めぐみさんが生きているとは誰も思っていない」と発言したため、日本社会は困惑せざるを得なかったのだ。

日本は拉致問題を政治利用しているというのだ。拉致による被害者という立場は「道徳的優位に立つ」ことができるので、それを利用していると。日本では、被害者が道徳的に優位に立つという考え方はないのだが、韓国はそうなのだ。それで慰安婦だの強制徴用だのデタラメを言って、自分たちを被害者の立場に置いて、優位に立とうとする。

被害者が亡くなったという結論が下されれば、北朝鮮がこれまで真実を話していたことになり、日本は虚偽攻撃をしていたということになる

たとえば、この部分は、こう言い換えることができる。

慰安婦が強制連行された性奴隷だったという話は嘘だったという結論が下されれば、日本がこれまで真実を話していたことになり、韓国は虚偽攻撃をしていたということになる

この記事は、北朝鮮側に立っている。つまり拉致問題はすでに「解決済み」なのに日本が政治的に利用するためにそれを認めず、生方議員のようにこのタブーにふれると、みんなでバッシングする。だから、この問題はいつまでたっても解決できないと。

いや、拉致された人々の年齢を考えれば、全員が亡くなったということは考えにくいし、亡くなった証拠がない以上、生きている可能性がある。であるなら、北朝鮮に、被害者全員の返還を求め続けるのは当然のことだ。

ただそれだけで、この問題を利用して「経済力と軍事力に比べて政治的地位の低い日本の国際的立場を上げる」ことなど、日本政府は考えていない。

しかし、韓国はそのように考えるのだ。韓国はこういう考えにしたがって、国連など、国際社会で動いているということだ。この点はよく頭に入れておくべきだ。

慰安婦·強制徴用および歴史教科書問題などにより、東アジア内で「問題のある国家」

日本は特に東アジアで「問題のある国家」ではない。すべて、韓国、中国、北朝鮮によってでっち上げられた「問題」ばかり。日本は不当に貶められている被害者である。

それにしても不思議なのは、韓国の異常さだ。こういう歪んだ生方発言解説もそうだが、驚くべきは自国の拉致被害者に対する態度だ。韓国は、北朝鮮による拉致被害者が日本よりも遥かに多い。しかし、韓国政府も韓国民もほとんどまったく無関心。

ぞっとするほど冷淡なのだ！

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