脱北の夢破れ… 大量殺人犯として北に送り返された北朝鮮漁民(1)

投稿者: | 2019年11月13日

韓国政府は11月7日、北朝鮮人の漁民2人(男 20代)を北に送還したと発表した。2人は11月2日、イカ釣り漁船に乗って、海上の南北軍事境界線、NLL(北方限界線)を越えて韓国へやってきた。

2人は帰順する(韓国に亡命する)意思を示したが、同僚の船員、16人を殺害したことを理由に、韓国政府は板門店で2人を北朝鮮に引き渡した。

文在寅政権の人権感覚が如実に表れた非常に怖ろしい事態だ。
●中央日報
3人が16人殺害…強制送還された北朝鮮漁民の猟奇殺人ミステリー

韓国政府は、その経緯をこう説明した。

8月15日、船長以下19人が乗ったイカ釣り漁船(17t)が北朝鮮の金策港を出港。船上殺人事件が起こったのは10月末。 船長の過酷な扱いに不満を抱いた2人は別の男と共に船長を殺害し、これを隠ぺいするため、同僚の船員15人を、1人または2人ずつ、全員、殺した。

3人は真夜中に船長を殺害し、就寝中だった船員たちを勤務を交代するとの理由で起こし、鈍器で殴って殺害した。

彼らは犯行後、逃避資金調達のため、再び金策港に戻ったが、1人が逮捕され、残った2人は漁船で韓国に逃れることにした。

10月31日、2人がNLL付近まで来ると、韓国海軍がこの漁船を発見、警告射撃し、北に戻るよう伝えたが、2人は聞かず、結局、韓国海軍は拿捕した。

拿捕後、2人は帰順する意思を明らかにしたが、韓国政府は許可せず、北に送還した。

統一部は「11月5日、開城の南北連絡事務所を通じて、2人を追放すると北側に伝え、北側も6日、2人を受容すると回答した。ただ、北朝鮮側もこの事案について知っている状況だった」と説明した。

韓国政府は8日、2人が乗っていた漁船も北朝鮮側に引き渡した。

韓国政府は「殺人など重大な非政治的犯罪で、離脱住民法の保護対象ではなく、凶悪犯罪者として国際法上、難民とも認められない」として、2人に対する措置が正当なものであったとしたが、韓国内からは、離脱住民(つまり脱北者)が北で犯罪を犯していた場合、離脱住民法では定着支援金などの保護恵沢は制限されるが、北に追放する法的根拠はないという批判が出ている。

また、韓国の憲法では、こう明示されている。

第3条 大韓民国の領土は韓半島(朝鮮半島)とその付属島しょとする。

つまり、現在の北朝鮮地域も、韓国の領土で、そこに住む住民も韓国の国民であり、韓国の法を適用されるのだ。

であるから、もし犯罪を犯したのであれば、韓国の法にしたがって裁判を受ける権利があるのだが、それが韓国という国家によって一切、無視されたのだ。

海上、船長以下、乗組員は全員、死亡(行方不明)、目撃者なし、2人の自白以外に何の証拠もない。2人が乗っていた漁船の鑑識も行われず、船も直ちに、北に送り返した

15mほどの木造のイカ釣り漁船に犯行を行った3人と船長以下被害者16人の19人が本当に乗っていたのか? 16人を1人ずつ撲殺して海に投げ込んだ…。同僚が殺害されるときに他の船員は何をしていたのか? こんなことが現実に起こりえるのか?

はなはだ疑問だが、韓国政府は、2人の自白だけでそれを認めた?

「北朝鮮側もこの事案について知っている状況だった」というのが不気味だ。実は、北朝鮮側から「2人は16人の同僚を殺した凶悪犯罪者だ。こちらに引き渡せ」という要請があったのではないか。

もしそうだとすると、つまり北の要請にしたがって2人を返したとするならば、これは、香港を大混乱に陥れるきっかけとなった「逃亡犯条例」(犯罪人引渡し法)と、まったく同じ深刻な問題である。

今、韓国で暮らしている脱北者でも、北が韓国政府に対し「犯罪者だから引き渡せ」と通知してきたら、いやおうなしに北に帰されるということになる。この不安と恐怖!

また、今は北にいても、いつか韓国へ行って自由に暮らしたいと思っている北朝鮮住民の希望もなくなってしまう。この絶望!

北朝鮮に送り返される際、2人は、目隠しをされたまま、板門店に連れていかれた。

目隠しが取れたとき、目に前に立っていたのは北朝鮮兵士たちだった。

続く


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